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2012.12.9「横笛の詩」

横笛の詩
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2012年12月9日 第一回 紀州かつらぎふるさとオペラ「横笛の詩(うた)」

イラスト/防野宗和

和音「ようやく辿り着いた嵯峨野の地…。本当に…、時頼様に   お会い出来るのでしょうか」
横笛「…願えば、望みは叶います。必ず…」

この台詞は、斉藤時頼(滝口入道)を訪ねて京の都から遠く離れた嵯峨野・往生院三宝寺を訪ねた、横笛とお供の和音の会話。
私sowwaの6年越の夢を代弁している。その夢、沢山の方々の協力を得、2012.12.9、望みは叶った。
ご協力下さった皆さまに、心から感謝申し上げます。

   横笛の詩制作準備委員会 委員長 防野宗和(企画・プロデュース・原作・舞台監督)

●本公演までの制作進捗状況はこちらから→横笛の詩/制作状況
横笛の詩 曲目とキャスト等のプロフィールはこちらから。
●第2回公演→2015.3.22「横笛の詩」

恋草の章(恋の思いが激しく燃え上がる様を、草の生い茂るのに例えていう)
 平安末期、 京の都 平清盛邸で催された宴の席…。時の内大臣、平重盛の家臣・斉藤時頼は、その宴の席で舞う美しい女性「横笛」に一目惚れ。
二人の切なく哀しい恋の物語がここに始まります。
恋風の章(恋心のせつなさを、風が身に染みるのにたとえていう)
 横笛は建礼門院に仕える雑司女。所詮叶わぬ身分違いの恋故に、淡い恋心を断ち切らんと時頼は嵯峨野 往生院に出家する。そこに思い悩んで訪ね来た横笛に会うことすら拒み、 横笛が再び訪ねてきては 修行の妨げになると、女人禁制の高野山を目指します。
幻世の章 (まぼろしのように、はかない人の世)
 高野山で修行する斉藤時頼(滝口入道)。それを伝え聞いた横笛は、 紀州かつらぎ天野の里に移り住み、恋しき人へ想いを馳せながら過ごす日々。しかしながら、 横笛の体はいつしか病魔に蝕まれ帰らぬ人となりました。その横笛の魂は、 ウグイスに化身をし、 恋しさ募る高野山へ飛び立ちます。
寂静の章(煩悩を離れ、苦しみを去った解脱の境地。涅槃)
 ウグイスに化身した横笛は、 滝口入道が修行する高野山大円院の空で優しく鳴いて、 儚くもその庭の井戸に身を落とすのでした……。

平清盛邸 前庭/花見の宴

オープニング

風雪に耐え 凛として 開きはじめる 梅の花
香り気高く 春を呼ぶ
若鶯が おとずれて 囀り歌う 恋の歌
喜び歌う 愛の歌
人の心に しみじみと 響くその声 春鶯囀(しゅんのうでん)
いくたびも いくたびも 響くその声 春鶯囀

「平安時代も末の頃、京の都の六波羅小松谷 西の八条殿。
今宵も、誉れ高き 平清盛公のお館で、華やかに… いと華やかに…宴が開かれていたのでございます」

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「あぁ、美しい歌声」「あぁ、あでやかな舞姿」
さすが横笛さま いつもながら 美しい舞ですこと
春うぐいすが 囀(さえず)り歌う春鶯囀(しゅんのうでん)の舞 心打たれます
「おなごの私どもさえ美しいと思うのに」「殿方は、なおさらでございましょうね」
「ほんに噂では、もう何人もの殿方が横笛様に恋の文を送っているとか」「滝口の武士、斉藤時頼殿が、中でもご執心ですって」

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斉藤時頼、父・茂頼に結婚の許しを願い出る

滝口との出会いの後

梅の花のような 香り高いそなたの舞姿
私は恋のとりことなった はじめて逢った その日から
今日また 宴の席で そなたの舞姿を見ていて
私は深く心に決めた 我が妻は そなたしかいない

ああ でも あなたは わたしとは ご身分が 違いすぎます
お父様は お許しにはならないでしょう 
願い出るのは おとどまり下さいませ
あなたには ほかにもっと ご身分すぐれた
姫ぎみが おられましょう

「激しい時頼の恋に、横笛は引きずられるようにして、時頼を愛おしく思うのでしたが、この恋の行方はとても叶わぬものと、横笛には判っておりました」
「しかし翌日 時頼は、父に二人の結婚を願い出るのでございました」

父母への孝養(こうよう) 道を尽くさず 主君への忠誠 道に背(そむ)き 不忠不幸の咎(とが) 我が身を責めるとも みほとけの 縁(えにし)に 縋(すが)りまつり 今からは 念仏修行の道をめざそう

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時頼殿は 出家されたとか  浮き世を 儚(はかな)んで
まぁ 何ということ やっぱり 横笛さまの事で?
横笛さまの事 父君がお許しにならなかったとか
横笛/それは……それは、まことでございましょうか?
都の涯には 嵯峨野 往生院 ひそやかな 望みをかけて あなたのもとへ 今ひとたび

横笛、斉藤時頼の父・茂頼との出会い

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父茂頼「もし女よ。聞くがよい」
横笛「…お偉いお武家様が、わたくしのようなものに、何の御用でしょう…」
父茂頼「私の息子だった男は、父である私の命にそむき、ある女の為に家を捨てたのだ」
横 笛「もしや貴方様は…」

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横 笛「世を捨て、出家するほどに私のために苦しんでいただなんて、あの方の心変わりを疑った私は、なんて愚かなのでしょう。あの方にお会いして、許しを乞わねばなりませぬ。もう一度お会いして、私の思いを打ち明けねば…」

往生院へ

往生院の前

「世を捨てて出家するほどに、恋い慕ってくれた時頼をさがしに横笛が御所を出たのは七月も半ば…、訪れたのは嵯峨野の往生院」

和 音「ようやく辿り着いた嵯峨野の地…。本当に…、時頼様に、お会いできるのでしょうか」
              横 笛「…願えば、望みは叶います。必ず…」

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「和音…、貴女が声をかけてみて…。お願い…」

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「この僧坊には滝口なるものは居りません。そうそうにお引き取り願おう」

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山深み 思い入りぬる柴の戸の まことの道に 我を導け

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「あぁ、そうだ。想い届かずとも、私もあの方と同じ道へ、誠の道へ。そう、私も仏の道へ…。仏に仕えて、あの方の心に近づきましょう」

今の私は 御佛に 全てをゆだね 仕える身 いよいよ 思い定め 高野山へ 登ろう

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法華寺

法華寺

「御室(おむろ※)の里に生まれ育ちました横笛は、実は私の、姉の娘でございます。
私は故あって、小さな頃から、奈良の法華寺(ほっけじ)に預けられ今は、春蓬尼(しゅんぽうに)と名乗っておりますが。
ある日の事、ひそかに横笛がこの法華寺へと訪ねてまいりました」

叔母さま、私の事を愛してくれた時頼様が、父君に許されず、世を捨ててしまわれたのです。
私はどうしたらいいのでしょう…。悩んだあげく、私も出家したい気持ちになっています。

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紀州かつらぎ天野の里

法華寺から天野

「滝口時頼入道は、高野山をめざし、それを伝え聞いた横笛も尼となり高野山にほど近い、紀州かつらぎ・天野の里に、移り住みました」
「『わが思う 人の忘れ難きを 如何にせん』 と、横笛は、滝口入道が修行する、高野のお山に思いを馳せながら過ごす日々。」
しかしながら、尼寺時代の厳しい修行がたたり、横笛の体は…、少しずつ…、病魔に蝕まれていたのでございます」

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児童1「お金持ちだとか…」 児童2「身分の違いだとか…」 
児童3「そんなことで…」 児童4「恋もできないなんて」
児童5「イヤーな世の中だね」 児 童「ねぇ〜!」

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「あの方に…、あの方に… ひと目 あ い た い」
「えっ、何かおっしゃいましたの?…」
「最後に、ひと目 あ い た い。」
「どうされました?…。ねぇ、横笛さ…」
「あぁ、辺りがかすんで何も見えない…」
「横笛さまっ!。」
「… 私はもう、死を恐れてはいません。この恋に、なんの後悔が…、なんの恨がありましょう…」
横笛さまっ!」「今生で、あのお方様に出会えたのですから…。」「横笛さま…」
「ただ…」「ただ…?。」「もう一度…」「もう一度…?」「あのお方様に…」「…」
「あぁ…、青いお山が輝いて映る…」「横笛さま…」「あぁ…、そこに、あのお方様が…。そう、滝口様がいらっしゃる…。」「横笛さまっ…」
「私の恋も…、きっと、滝口様の悟りをひらく、糧となりましょう…」横笛さまぁ----っ」

高野山

高野山の前

「倒れた横笛の亡骸から一条の光が、そして横笛の魂が一羽の鶯となり、天野の空に舞い上がりました」
「鶯は村人たちに感謝を示すように、数度宙を舞い、天空へ飛び立ったのでございます」
「その頃、高野山大円院の庭に立つ滝口入道は、ふと、かつての恋人 横笛が自分を呼んでいるような気配をお感じになりました」
私はいま 雲を見下ろす 高野の森に立つ 木々を吹きわたる 風に聞くのは 横笛の詩 「華やかな なかにも切ない 横笛の詩」
浮き世を捨てた わたしにも 初めての恋に 身を焦がした 想い出が よみがえる

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私はいま 雲を見下ろす 高野の風となり 木々を吹きわたり 君にとどける横笛の詩
「美しいなかにも 淋しい横笛の詩」
浮き世を捨てた 私にも 初めての恋に 身を焦がした 想い出が よみがえる

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愛し そして別れた ふたつの心 別れてもなお 愛しあう ふたつの心
人の世の 悩みをいやし 後(のち)の世に 悟りをひらく
そのための よすがとなって 心の悩みを癒し
悟りをひらく やさしく響く 横笛の詩

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此世及後生(し せ ぎゅう ご しょう) 願佛常攝受(がん ぶつ じょう しょう じゅ)
願共諸衆生(がん ぐ しょ しゅう じょう) 往生安楽國(おう じょう あん らく こく)

ラストに

「滝口時頼入道は、横笛が化身した鶯の亡骸を、自らが彫った阿弥陀如来像の体内に納め弔いました]

「その後、滝口入道は、ますます修行に励み、大円院 第八世代住職となり、阿浄(あじょう)と称し、皆からは高野の聖(ひじり)として、厚い尊敬を受けたのでございます」
「この、かつらぎで生まれた悲しい恋物語は、永く、永く語りつがれる事でございましょう」
「この、かつらぎで育(はぐく)まれた人々の優しさは、永く、永く
歌いつがれる事でございましょう」

フィナーレ

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開演前

1最後の点検 2行列 3受付

4演奏者 5町長 6指揮

本公演までの制作進捗状況はこちらから→横笛の詩/制作状況

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